2003.5.2
日本政府は、政府の責任において、公人、特に高い地位にある公務員による差別発言に対し、指導などの適切な対応、及び再発防止のための適切な研修を行うべきである。
第4回、第5回ともに、何の言及もなされていない。
2001年、現職の東京都知事が「生殖機能を失った高齢女性は生きている価値がない」とする発言を行った。女性を生殖能力のみによってその価値を判断し、言葉を用いた女性に対する暴力であり、女性に対する明確な差別行為である。同じ人物の差別発言は、2001年3月に国連人種差別撤廃条約委員会から、既に勧告を受けているところである。日本政府に出された勧告13では、「高い地位にある公務員による差別的な性格を有する発言、ならびに、とくに条約第4条(c)の違反の結果として当局がとるべき行政上または法律上の措置がとられていないこと(後略)」と指摘されている。
女性差別撤廃条約第2条(d)は、公の当局による差別行為を禁止しているが、日本政府は、明らかに女性差別であるこの発言はもとより、今まで公人による女性差別発言、差別行為について、政府報告書で全く言及していない。また、2000年8月には、大阪府知事、2003年1月には、青森県知事によるセクシュアル・ハラスメント事件が発覚している。これらの都道府県知事によるセクシュアル・ハラスメントに、日本政府は何ひとつとして適切な対応をとってこなかった。これは、国連の勧告を無視するばかりでなく、日本政府が公の差別行為にまったく取り組んでいないばかりか、むしろ公然と放置していることを表すものである。そのような政府の無関心さが、日本社会において女性差別に関する行為を助長させる一因となっている。
JCLUは、日本政府が、政府の責任において、公人、特に高い地位にある公務員による差別発言に対し、指導などの適切な対応、及び再発防止のための適切な訓練を行うべきであると考える。
1999年4月の大阪府知事選で、現職2期目を目指していた横山ノック知事が、選挙期間中に運動員の女子大学生の体を無理やり触ったとして、強制わいせつ罪に問われ、2000年8月、有罪判決を受けた事件。しかし、既に知事としていったんは再選さえながらも、事件を受けて1999年12月に辞任をしていたことから、実刑ではなく、執行猶予付き判決となった。
木村守男青森県知事が、2001年3月に生活保護受給者の女性宅を訪ね、体に触る等のセクハラを繰り返したと週刊誌に報道された事件。3選された直後の2003年2月に週刊誌で報道されたことを受けて、青森県議会には辞職勧告決議案が提出されたが、僅差で否決された。