女性差別撤廃条約日本政府報告書第3回審議:会期前作業部会のための事前質問票案

2003.1.27


第2条(d)[締約国の義務]   【公務員による差別発言】

  1. 女性差別撤廃条約第2条(d)は、公の当局による差別行為を禁止しているが、日本政府は、公人、特に高い地位にある公務員による差別発言に対し、適切な対応をしているか。
  2. 再発防止のために適切な訓練を行っているか。

政府報告書の記述

第4回、第5回ともに、何の言及もなされていない。

質問の理由

2001年3月に人種差別撤廃条約委員会から日本政府に出された勧告は、高い地位にある公務員による差別的発言について懸念を表明している(背景情報参照)。

人種差別撤廃条約委員会からの勧告に対し、政府は、2001年3月22日、参議院法務委員会で、この勧告の指す人物を、石原慎太郎東京都知事であると答弁している。

石原都知事による差別的発言は、この勧告以降も繰り返されている。特に、2001年秋には、「生殖機能を失った高齢女性は生きている価値がないとする」趣旨の女性差別発言(背景情報参照)を、雑誌や、都議会の答弁で行っている。

石原都知事以外にも、国会議員による女性差別発言、また立法府におけるセクシュアル・ハラスメントなどの女性差別的な環境が見受けられる。

これら高い地位の公務員により繰り返し行われる女性差別は、日本政府が、国連の勧告に対し何ひとつとして適切な対応をとってこなかったばかりでなく、日本政府が公の差別行為にまったく取り組んでいないばかりか、むしろ公然と放置していることを表すものである。

背景情報

*石原慎太郎東京都知事による女性差別発言

  1. 「"文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ"なんだそうだ。"女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です"って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む能力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって…。なるほどとは思うけど、政治家としてはいえないわね(笑い)」(『週刊女性』」2001年11月6日号 「独占激白"石原慎太郎都知事吠える!"」 より抜粋)
  2. 都議会での追及に対しても年をとった女は横暴な存在であると開き直っている。(2001年12月11日)

*人種差別の撤廃に関する委員会第58会期 人種差別の撤廃に関する委員会の最終見解

13. 委員会は、高官による差別的発言及び、特に、本条約第4条(c)に違反する結果として当局がとる行政的又は法的措置の欠如や、またそのような行為が人種差別を助長し扇動する意図を有している場合にのみ処罰可能であるとする解釈に、懸念を持って留意する。締約国に対し、将来かかる事態を防止するために適切な措置をとり、また本条約第7条に従い、人種差別につながる偏見と戦うとの観点から、特に公務員、法執行官、及び行政官に対し、適切な訓練を施すよう要求する。

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