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特殊法人情報公開検討委員会への意見書 (対象法人の範囲について)

1999.12.28


特殊法人情報公開検討委員会 御中

1999 年 12 月 28 日

東京都港区愛宕 1-6-7
愛宕山弁護士ビル 306号
社団法人 自由人権協会
代表理事 内田剛弘
同   金城清子
同   江橋崇 
同   更田義彦
同   秋山幹男

意見書 (対象法人の範囲について)

当協会は、市民の基本的人権の擁護を目的に活動する社団法人ですが、1979 年以来、市民の知る権利の確立を目指し、情報公開法の立法を提言し、その実現のための活動を続けて参りました。

貴委員会が、特殊法人等の情報公開制度の実現のため、精力的かつ熱意をもって取り組んでおられることにつきまして、心から敬意を表します。

ご検討中の特殊法人等の情報公開法につきましては、貴委員会の中間案が提示された際に詳しく意見を述べさせていただきたいと考えておりますが、法の対象とすべき特殊法人等の範囲に限り、この段階でとりあえず若干の意見を提出させていただきます。

  1. 特殊法人等の情報公開法の対象法人としては、特殊法人、認可法人その他について、財政・人事等の組織的要素から国との関連性が強い法人や、事業の特質から行政類似の事業を担っていると考えられる法人など、国民に対し説明責任を負っている法人は広く法律の適用対象とすべきものと考えます。

  2. ただし、日本放送協会 (NHK) を特殊法人等の情報公開法の対象に含めるべきかについては、慎重に検討しなければならない問題点を含むものと考えます。

    NHK は、財政面では、国の出資はなく、受信契約者が負担する受信料によって運営されており、人事面でも両院の同意を得て総理大臣が任命をする経営委員からなる経営委員会が会長を任命するという形を取っているなど、組織的に見て他の特殊法人と異なります。また、NHK が国営放送ではないのはいうまでもありません。放送法は放送の不偏不党、表現の自由の確保を掲げており、NHK の政府からの独立性を確保することは極めて重要です。そうしたことから、NHK に政府関連法人的性格を認めるべきはないと考えます。

    また、NHKは 報道機関であり、国民の知る権利に応えるため、その報道の自由、取材の自由は最大限に確保されるべきです。情報公開法の対象法人とした場合には、編集の自由や取材の自由が制約され、報道に萎縮効果が及ぶことが懸念されます。不開示情報の規定によってこれらの自由が十分に守られるといえるかは疑問です。

    したがって、NHK を主権者である国民に対し説明責任を負うべき政府関連法人として位置づけ、特殊法人等情報公開法の対象機関とするべきではないと考えます。

    ただし、NHK は、受信料によって運営されている法人であり、放送を受信する人は受信契約を強制されていますので、受信契約者等に対する自主的な情報公開の仕組みをさらに具体化すべきではないかと思われます。たとえば、経営委員会の会議録等の公表、受信契約者からの開示要求に対する自主的な開示制度 (開示基準の設定、不服申立て) などが検討されるべきです。

以上のとおり意見を述べさせていただきます。貴委員会のご検討の参考としていただければ幸いです。


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