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情報公開法制定を歓迎する声明

1999.05.07


本日、情報公開法が、衆議院で可決され、成立しました。

当協会は、1979 年に日本で最初に「情報公開法要綱」を発表し、その後も「情報公開モデル条例案」や「JCLU 情報公開法モデル大綱」を発表し、情報公開法の立法運動を推進してきましたが、今年は「情報公開法要綱」の発表から 20 年目にあたります。

要綱の発表のときから一貫して、何人にも情報開示請求権を認め不開示処分を裁判所で審査することのできる情報公開制度の確立を強く求めてきましたが、衆議院及び参議院で十分な審議のうえに、このような情報公開制度が制定されたことを歓迎します。また、長年、情報公開法の制定にかかわってきた関係者の尽力に敬意を表するとともに、制定された情報公開法を、まさに「民主主義の通貨」として活用する新たな運動を展開する所存です。

もっとも、成立した情報公開法にはいくつかの問題が残っています。

法案可決の最後まで争点となった原告住所地の裁判管轄については、沖縄県や日本海側の県民が高等裁判所所在地の地方裁判所でしか提訴できないことが、「裁判を受ける権利」の保障の観点からも問題です。附則第 3 項にもあるとおり、4 年後の法律見直しの際の最優先の検討課題とすべきです。

手数料についても、法 16 条 1 項が「政令で定める額」としているため、その内容が未だ明確ではありません。法 16 条 2 項と衆参両院の附帯決議にもあるとおり「できる限り利用しやすい額」とする政令ができるよう、引き続き要望します。

「情報公開と文書管理は車の両輪」とも言われますが、秘密保護を理由に安易に文書が消除されたり、ファイル管理簿への登載を免れることがないよう、適正な文書管理がなされることを盛り込んだ政令が策定されることを強く要望します。この点は、衆参両院共に、「開示・不開示の判断をする際の審査基準の策定及び公表並びに不開示決定をする際の理由の明記等の措置を適切に講ずること」との趣旨の附帯決議がなされことにもあらわれています。

プライバシー保護の名目で過度に個人識別情報が不開示とされないか、非公開条件付き任意提供情報を不開示とする規定や存否応答拒否処分を認める規定が誤用濫用されないか、防衛・外交情報及び捜査・秩序維持情報について「行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある」との不開示規定が不服審査会や裁判所の実質的判断を拘束しないように運用されるか、など、不開示情報の解釈も注視しなければなりません。また、刑事訴訟記録に情報公開法が適用されないために刑事被害者の救済に不都合はないかという点も検討されるべきです。

さらに、不開示処分を審査する情報公開審査会が成果をあげることができるよう、審査会の委員の人選とそれを支える強力な事務局体制の確立が必要不可欠です。

以上のような点が引き続き検討されることにより、成立した情報公開法が 1 日も早く施行され、しかも原則開示の趣旨にのっとり運用されることを強く求めます。

1999 年 5 月 7 日
社団法人 自由人権協会


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