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自由人権協会は、これまでに「情報公開法」、「情報公開条例」及び「会議公開法」、「会議公開条例」の各モデル案を、研究、発表してきました。幸い、それらのモデル案は、地方自治体を中心に、各方面で重要な参考資料とされてきました。特に、情報公開条例案は自治体の条例制定に大きな影響を与えております。
このたび公表のはこびとなった「個人情報保護法」、「個人情報保護条例」のモデル案も、同様の目的をもって研究、作成されたものです。いうまでもなく、公的情報の公開制度は、憲法で保障されている「公衆の知る権利」を、具体的に実現するものです。しかし、公的機関は、公開制度の有無にかかわらず、その権限によって、公衆の個人情報を収集しています。
それらのなかには、誤った情報も入っているでしょうし、正当な権限もなく集めているものもあるでしょう。また、合法的に集められた情報であっても、その管理や利用のしかたによっては、プライバシーの侵害など人権の侵犯を起こしかねません。しかし、個人情報保護制度のない現在では、政府をはじめ公的機関による個人情報の収集・保管・利用は、野放し同様になっています。
このような状況をあらためるため、すでに一部の基礎自治体では、個人情報保護条例をみておりますが、人権保護の見地からは、必ずしも十分なものとはいえません。さらに、遺憾なことは、大半の欧米諸国は、個人情報(データ)保護の法律を制定しているにもかかわらず、日本政府の作業は、遅々としており、実現の見込は立っていません。
今回の自由人権協会の個人情報保護法・条例のモデル案は、公衆の自己情報に対するアクセス権の確立を中心に、あるべき保護制度を提案することにより、とりわけ政府に対する強い要望を示すものであります。情報化社会の急速な進展に対応するため、中央政府及び自治体が、情報公開並びに個人情報保護の制度化を、速やかに確立されることを望んでやみません。
1987年2月17日
社団法人自由人権協会