ドメスティック・バイオレンス禁止法案発表の案内


 社団法人自由人権協会(JCLU)では、昨年8月に「ドメスティック・バイオレンス禁止法案」提言のためのプロジェクトチームを発足させ、弁護士・研究者・議員秘書等のメンバーによって活発な議論を重ねてきました。


(社)自由人権協会 ドメスティック・バイオレンス禁止法案提言プロジェクト
市毛 由美子
紙谷 雅子
齊藤 誠
斉藤 文栄
富岡 恵美子
林 陽子
樋口 由美子
福島 瑞穂
古島 ひろみ
宮園 久栄
吉川 真美子



●問題の背景
 「女性に対する暴力」は女性の人権課題の中でも重要性をましており、この6月に開かれた国連特別総会(ニューヨーク女性会議)においても最終文書の中で各国政府が家庭内暴力を処罰するよう法制度を整備することがうたわれました。
 日本国内では、1999年5月に総理府男女共同参画審議会が「女性に対する暴力のない社会を目指して」と題する国の基本的施策に関する答申を発表し、2000年4月には「女性に対する暴力に関する基本的方策についての中間とりまとめ」が公表されました。この間、総理府による「男女間における暴力に関する調査」が初の全国規模で実施され、その結果「夫から命の危険を感じるくらいの暴行を受けた」女性が約4・6%、「医師の治療が必要な程度の暴行を受けた」女性が約4・0%という数字が明らかになっています。
 7月31日には、男女共同参画審議会が、国による「暴力」への総合的な取り組みを求める答申を発表するようです。
 このような状況の中で、「女性に対する暴力」とりわけドメスティック・バイオレンスに対して新たな法的整備が必要であることの認識は関係者の間で深まってきているものの、ではどのような枠組みで新たな法律を作るべきであるかについては必ずしも具体的な提案がNGOから出ているわけではありません。
 他方では、先の国会ではストーカー規制法と児童虐待防止法が相次いで成立しましたが、前者は行政命令(警察)による私人の行動の制限を可能にし違反について罰則を設けるもので、憲法上の論点が十分に議論されたとは言えません。

●JCLU案の特色
 JCLUが今回公表する案は、現在、売春防止法に根拠をおく各都道府県の婦人相談所にDV防止センターの機能を持たせること、民間のシェルターに対して財政的保護を行うこと、DV発見者の通報義務、警察官の義務等を規定し、被害者から保護命令の申し立てができることを明記しました。この保護命令は家庭裁判所の裁判官が出すもので、警察の行政命令ではない、司法による救済をはかることで濫用をチェックしようとするものです。加害者に対しては保護命令違反に対する罰則を定めるとともに、刑の執行猶予・保釈の条件に更正プログラムへの参加を加えるなど、これまでの法律にない新たな試みを導入しようとするものです。
 ぜひこのような中身について多くの方に関心をもっていただき、法案の中身をよりよいものにしていきたいと思いますので、皆様のご協力をよろしくお願い致します。

様のご協力をよろしくお願い致します。