(ドメスティックバイオレンス発見者の通報義務等)
第5条 ドメスティック・バイオレンスの被害をうけている者を発見した者は、これを捜査機関、DV防止センター又は福祉事務所に通報するよう務めなければならない。

2 次の各号のいずれかに該当する者が、その職務遂行中にドメスティック・バイオレンスの被害をうけている者を発見したときは、直ちに捜査機関、DV防止センター又は福祉事務所に通報しなければならない。これらの者の法律上の守秘義務は本法適用との関係においては解除される。
一 医師、歯科医師、看護婦
二 柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、針灸師

3 何人も、第1、第2項の規定によりドメスティック・バイオレンスの通報をした者に対し、通報行為を理由として、いかなる不利益な取扱いもしてはならない。ただし、故意に虚偽の通報をした者については、この限りでない。
1. DVは家庭という密室で行われることからなかなか他人に気づかれない。また、親密な関係の男女の間で起きることから被害者は被害を明らかにするのをためらいがちである。そこで、社会全体でDVを阻止、防止するとの観点から、広くDVを発見した者は誰でも捜査機関に申告する努力義務があるとした。
2. 2項に列記した者は通報義務がある。これらの者は、業務上、DVの被害者を発見する機会が多く、また、職務上、被害者を保護すべき責務があると考えられるから、一般人と異なる法的義務を課した。限定列挙である。これに伴い、刑法などで医師等に課せられる守秘義務は解除される(なお児童虐待防止法第六条が「児童虐待を受けた児童を発見した者は、速やかに、これを児童福祉法第二五条の規定により通告しなければならない」としているのを参照のこと。)但し通報義務違反に対して特に罰則は設けていない。
3. DVを発見した者が不利益を恐れて通報することを躊躇することがないように、通報によって不利益をうけるおそれがないことを明記した。したがって、故意に虚偽の通報をした者は除外される。
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